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マルタの「出発前コース」とは?留学後にマルタで働くなら知っておきたいこと

マルタの「出発前コース」は、留学後に現地で働く人の新しい必須ステップ。€250のコース料、42日の受講期限、20分の英語面接、そして€600の就労許可まで、費用と流れをまとめました。

文:Ken(セントポールズベイ在住)公開日: 2026年8月22日

マルタで英語コースから就労に切り替えると、€250の出発前コース、42日の受講期限、20分の英語面接、€600の初回シングルパーミット料が加わり、合計は約€850。

マルタでの英語コースを終えて、そのまま現地で働きたい。そう考えているなら、2026年から新しいステップが加わったことを知っておいてください。2026年3月1日以降、初めてシングルパーミット(就労と居住が一体になった許可)を申請する人の多くは、許可が出る前に「出発前コース(Pre-Departure Course)」を修了する必要があります。内容は、オンラインの2モジュール、それを終える42日間の期限、€250(約4.1万円)の受講料、そして20分の英語の面接です。この記事では、コースの中身、免除される人、そして就労許可の値上げと合わせて「留学から就労へ」の費用と時間がどう変わるのかを整理します。

最初にはっきりお伝えします。学生の居住許可から就労許可に切り替える人が「初回申請者」に当たるのか、つまりコースを受ける必要があるのかは、公式には確認されていません。この点は後で詳しく触れ、何を問い合わせればよいかもお伝えします。なお、EU・EEA・スイスの国籍をお持ちの方には、この話は関係ありません。シングルパーミットもコースも不要です。

重要ポイント

  • 出発前コースは必須。第三国国民(TCN)で初めてシングルパーミットを申請する人が対象で、2026年3月1日からIdentitàが確認します。
  • オンライン2モジュール(「マルタで暮らし働く」「職場での権利と義務」)。それぞれ約10〜12時間、スキルパス(Skills Pass)のポータルで受講します。
  • 42日間で両方を終え、そのあと20分の面接。英語力とコースの理解度を確認します。
  • 受講料は€250(約4.1万円)。
  • 初回のシングルパーミット料は€600(約9.9万円。2025年8月1日に€300から倍増)。更新は€150に下がりました。
  • 免除される人:EU/EEA/スイス国籍、シングルパーミットを持っている(または過去に持っていた)人、スキルパス保有者、EUブルーカードや企業内転勤の申請者、マルタ在住8年以上の人。

短い答え:たぶん必要です

第三国国民(EU/EEA・スイス以外の国籍)で、初めてシングルパーミットを申請するなら、出発前コースは自分に当てはまると考えておきましょう。2026年3月1日以降、Identitàは有効な「出発前コース修了証」を持つ第三国国民の初回申請しか処理しません。使うポータルの「スキルパス」は2026年1月5日に開きました。

免除の対象は具体的に決まっていて(下記参照)、「英語コースを終えたばかり」というのはそこに明記されていません。ですから、安全な計画としては「コースは必要になる」と考えて、お金と時間を見込んでおくこと。そのうえで、申し込む前に自分のケースをIdentitàに確認するのが確実です。

コースの中身

コースはスキルパスのポータルで受講するオンラインの2モジュールです。「マルタで暮らし働く」と「職場での権利と義務」。それぞれ約10〜12時間で、動画・読み物・課題が組み合わさり、モジュールの最後に評価があります。両方を42日以内に終えます。最終面接の前に、内容を見直すこともできます。

モジュールのあとに、必須の20分の面接があります。会場はITSマルタ、または認定を受けた「グローバル・アセスメント・センター」。その多くは世界各地のVFS Globalの拠点に置かれています。面接では、英語力とコースの理解度を確認します。そもそも英語のためにマルタにいる人なら、ここを過度に心配する必要はありません。ただし、形式だけの確認ではなく、実際に通過すべきステップです。

実際の費用:コース€250+許可€600

コース自体の費用は€250(スキルパスの分野別認証が不要な人向けの€5の面接予約料を含みます)。ただ、コースだけで終わりません。別に、初回申請者向けのシングルパーミット料が2025年8月1日に€300から€600へ倍増しました。更新は逆に、€300から€150へ下がっています。

つまり「コースを終えてから働く」計画には、他の費用を数える前に、行政手数料だけでおよそ€850(約14万円)がかかります。コースの€250と初回許可の€600です。この金額は早めに頭に入れておく価値があります。2026年からの新しい話で、多くの既存の記事はこの2つを合わせて示していないからです。

項目 費用 対象
出発前コース €250 初回のシングルパーミット申請者(TCN)。2026年3月1日から
シングルパーミット(初回) €600 初回申請、または雇用主を変える人。2025年8月1日から
シングルパーミット(更新) €150 変更なしの更新。2025年8月1日から
最初にかかる合計の目安 約€850 コース+初回許可

グレーゾーン:学生からの切り替えは「初回」に当たる?

これが、公式ガイダンスが答えていない問題です。学生の居住許可からシングルパーミットに切り替える人が「初回申請者」として扱われ、コースが必要になるのかは、どこにも公式には確認されていません。[VERIFY] ある移民関連の情報では、非就労ステータスからの切り替えにも免除が「広がるかもしれない」との業界の見方が示されていますが、Identitàにケースごとに確認するよう勧めています。政府の情報源が直接そう述べているわけではありません。

また、ある料金比較サイトが「学生」を出発前コースの免除対象として挙げていることがあります。ただしこの記述は、homeaffairs.gov.mt、identita.gov.mt、私たちが確認したどの移民法律事務所にも裏づけられていません。いずれもより狭い免除リストを示しています。[VERIFY] 「学生は免除」という情報は当てにしないでください。どちらかに決めてしまう前に、いまの許可の種類、コースの終了日、応募する仕事を添えて、Identitàに自分の状況を問い合わせ、書面で回答をもらいましょう。

実際に免除されるのは誰か

確認されている免除は次のとおりです。マルタ国籍、EU・EEA・スイス国籍、すでにシングルパーミットを持っている(または過去に持っていた)第三国国民(雇用主や分野を変える人を含む)、スキルパス保有者、EUブルーカードと企業内転勤の申請者、そしてマルタ在住8年以上の第三国国民。

このリストをよく読むと、コースを終えた人の多くが当てはまらない理由が見えてきます。マルタでの就労許可が初めてなら、語学コースのために短期間いただけの学生に合う区分はありません。だからこそ、「コースは必要」と考えるのが安全なのです。

スケジュール:コース終了日から逆算する

42日間の期限には余裕がありますが、それは正しいタイミングで始めた場合の話です。順番で考えましょう。雇用主と仕事を見つける、雇用主がシングルパーミットの申請を始める、42日以内に2モジュールを終える、20分の面接を受けて通過する、そこでようやく許可が発給されます。それぞれが次の前提になります。

現実的なリスクは、学生としての在留が終わってから就労許可が出るまでの間に、宙ぶらりんになることです。コースが終わった時点で、まだ出発前コースを始めておらず雇用主も決まっていなければ、期限と在留資格が自分に不利に働きかねません。就労への道筋は、コースが終わった「後」ではなく「前」に組み立てておくこと。そうすれば42日間と面接の枠が、合法的にマルタにいられる期間の中に収まります。切り替える「前」の資格については、留学中に働けるか長期学生ビザ(Dビザ)の記事で説明しています。

ノマド居住許可との違い

出発前コースはシングルパーミット、つまりマルタの雇用主のもとで働く場合に結びついています。マルタ国外の雇用主やクライアントのためにリモートで働くノマド居住許可のルートには関係しません。海外の仕事やフリーランスの取引先を保ったままマルタに住むだけなら、別の許可で、ルールも異なり、出発前コースは含まれません。あわせて、2025年10月1日からは、観光ビザで入国した人がマルタ国内でシングルパーミットへ切り替えることができなくなりました。いったん出国して国外から申請する必要があります。これはコースとは別のルールですが、方向性は同じ。国内での切り替えは難しくなっています。マルタに残って働く道全体についてはワーキングホリデービザの記事もどうぞ。なおI Belong 統合コースは、これとは別の、あとで出てくる要件です。混同しないでください。

申請前のもうひとつの確認

コースと並んで、Jobsplusの「適格性チェック(Suitability Check)」が全申請者に適用されるようになりました。出発前コースまたはスキルパスの修了証、規制職種での規制当局の承認、必要な場合の資格の認定、そして雇用主による適格性の宣誓を確認します。多くは雇用主が対応しますが、こうした仕組みがあると知っておくと、手続きの終盤で驚かずにすみます。

よくある質問

すでに学生許可でマルタにいる場合、出発前コースは必要ですか?

おそらく必要ですが、公式には確認されていません。学生の居住許可から初回のシングルパーミットへ切り替える人が「初回申請」に当たり、コースが必要になるのかは、どの政府の情報源も明言していません。[VERIFY] 安全なのは「必要になる」と考えることです。いまの許可の種類、コースの終了日、応募する仕事を添えてIdentitàに問い合わせ、お金や時間をかける前に書面で回答をもらってください。

英語留学から就労への切り替えは、合計でいくらかかりますか?

行政手数料でおよそ€850(約14万円)です。€250の出発前コースと、2025年8月1日から適用されている€600の初回シングルパーミット料の合計です。この金額はコースと許可の公式手数料だけで、生活費、面接会場までの移動、雇用主やエージェントの費用は含みません。許可の更新は後々€600ではなく€150です。

出発前コースの面接に落ちたらどうなりますか?

20分の面接では英語力と2モジュールの理解度を確認し、これは許可が出る前の必須ステップです。私たちが参照する公式の情報源には、再受験や不服申し立ての手続きは示されていません。[VERIFY] 準備に不安があれば、面接を予約する前にモジュールを見直しましょう(内容の復習は認められています)。そして予約時に、会場へ再受験のルールを確認してください。

出発前コースはスキルパスと同じものですか?

少し違います。スキルパスは、主に観光・ホスピタリティ分野で使われる、より広い分野別の認証です。出発前コースは同じスキルパスのポータルで受講し、初回のシングルパーミット申請者向けの一般的な要件です。すでに有効なスキルパスを持っていれば、出発前コースは免除されます。 ---