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マルタの浜でウミガメが産卵:見られる場所・時期と、責任ある見守り方

「マルタ ウミガメ 産卵」を在住者が解説。アカウミガメは6月ごろから産卵し、約50日後にふ化します。見られる浜(ゴールデンベイほか)、夜は赤色ライトだけという見守り方、卵1個で最大約€2,400の罰則まで。

文:Ken(セントポールズベイ在住)公開日: 2026年8月9日

マルタでウミガメの巣を責任もって見る要点。アカウミガメは6月ごろ産卵し約50日後にふ化。実績のある浜はゴールデンベイ、アイン・トゥフィーハ、ヌエイナ、アーディラ、ゴゾ島のラムラ・ハムラ。夜は赤色ライトのみで白色光やフラッシュは禁止。巣に触れる・掘るのは犯罪で卵1個につき約€500〜€2,400の罰金。見つけたらERA(2292 3500)かNature Trust Malta(9999 9505)へ通報を。

この夏マルタの浜で、小さな砂地がフェンスで囲われ、看板が立ち、四隅にテープが張られているのを見かけたら、それはほぼ間違いなくアカウミガメの巣です。正しい行動はひとつ。距離を取って、そっとしておくことです。アカウミガメ(学名Caretta caretta、マルタ語でil-fekruna komuni)がマルタの浜で再び産卵するようになったのはごく最近で、組織的な調査が始まったのは2020年から。産卵は6月ごろから始まり、卵はおよそ50日後、夏のあいだにふ化します。この記事では、目の前の砂地が何なのか、いつ・どこで起きるのか、どうすれば害を与えずに見られるのか、そしてウミガメや巣を見つけたときにどこへ連絡すればいいのかを説明します。

日本の屋久島などでアカウミガメの産卵を知っている人には、なじみのある光景でしょう。光と距離のルールも、世界共通のものです。

この記事の要点

  • 時期: 産卵は6月ごろから。各巣は産卵から約50日でふ化するので、ふ化は夏から9月にかけて続きます。
  • 場所(実績のある浜): マルタ本島のゴールデンベイ(Ramla tal-Mixquqa)、アイン・トゥフィーハ、ヌエイナ、アーディラ、そしてゴゾ島のラムラ・ハムラ。2020〜2025年の研究では、6つの浜で計23の巣が確認されています。
  • 見えるもの: フェンスと看板、テープで囲われた砂地。ふ化までの間、Nature Trust Maltaのボランティアが24時間見回ります。どの巣でもふ化が見られるわけではありません。
  • 夜の鉄則: 巣の近くでは赤色ライトのみ。白色光・カメラのフラッシュは厳禁。そして十分に離れること。
  • これは法律: 巣や卵を荒らすのは刑事犯罪で、罰金は卵1個あたり約€500から最大€2,400(およそ8万〜38万円)。産卵地そのものが保護区になります。
  • 見つけたら: ERA(2292 3500)かNature Trust Malta(9999 9505)へ。触れない、掘らない、光を当てない。

目の前の砂地は何?

砂浜に、支柱の間にテープを張って囲い、小さな看板を立てた四角い区画があれば、それがマルタでの「ウミガメの巣」の守り方です。アカウミガメが夜に上陸して産卵すると、環境資源庁(ERA)とNature Trust Malta(NTM)がその場所を正確に囲い、看板を立て、保護命令の対象にします。そのあとボランティアがふ化までの全期間、24時間見回り、ふ化のようすは赤外線カメラで見守って、ウミガメへの影響をできるだけ小さく抑えます。マルタは、もっとも壊れやすい自然の場所をこうやって守るようになってきました。コミノ島ブルーラグーンの入場制限の背景にあるのと、同じ発想です。

これはマルタにとって本当に新しい出来事です。アカウミガメはマルタ近海で最も一般的なウミガメですが、浜での産卵が組織的に記録されるようになったのは2020年から。2020〜2025年をカバーする査読付き研究でも、6つの主要な浜で確認されたのは23の巣だけ。つまり巣は「日常の光景」ではなく本物の出来事で、出会えたらちょっとした幸運なのです。

いつ起きる?

季節にははっきりした形があります。メスは6月ごろから上陸して産卵し、各巣はふ化までおよそ50日。別々の巣で確認された数字で、どれも夜にふ化し、小さなウミガメたちは月明かりだけを頼りに海へ向かいました。すると、ふ化のピークはだいたい8月から9月にかけて。多くの人が浜に出る7月下旬は、ちょうど季節のまん中にあたります。6月に産まれた巣が成熟しつつあり、新しい巣もまだ現れる時期です。

期待について、正直な注意をひとつ。囲われた巣を見つけても、ふ化が見られるとは限りませんし、ふ化そのものもほとんど人目につきません。巣は見物のために掘り返したりしませんし、成功率も大きくばらつきます。2025年のアーディラのある巣は、あとで調べると104個の卵のうち、無事にふ化したのは22個だけでした。69個は受精しておらず、13個は途中で発生が止まっていました。現実的な体験は「囲われた巣を昼間に見る」こと。生まれたての子ガメが海へ走る場面は、たいてい夜に見守りチームが静かに立ち会う、まれなおまけです。

どの浜に現れる?

実績のある浜は5つ。マルタ本島では、北西部の砂浜、ゴールデンベイ(Ramla tal-Mixquqa)、アイン・トゥフィーハ、ヌエイナ、アーディラ。そしてゴゾ島では、島で名高い赤い砂の浜ラムラ・ハムラです。2020〜2025年の研究は6つ目のRdum tal-Fajtataを加え、主要な浜は計6か所とされています。ゴールデンベイとアイン・トゥフィーハの巣は、EU生息地指令で守られるNatura 2000区域の中にあり、それも手厚く見守られる理由のひとつです。

行き方はシンプルです。北西部の浜はバスか車で行けます(マルタで車は必要かでその損得を整理しています)。ラムラ・ハムラはゴゾ島まで渡ることになるので、カーフェリーと高速フェリーの比較から始めるのがおすすめです。ラムラは、ドウェイラの塩田と同じ、ゴゾ島の荒々しい保護区の海岸沿いにあります。一日かけて回るなら、あわせてどうぞ。

責任ある見守り方と、絶対にしてはいけないこと

ルールはシンプルで、保護チームが守っているものと同じです。巣の近く、とくに夜は次のように。

  • 赤色ライトだけを使う。 白色の懐中電灯もスマホのライトも不可、そして何よりカメラのフラッシュは禁止。人工の白い光は、海の上の自然な明るさを頼りに進む子ガメの方向感覚を狂わせます。
  • 距離を取り、静かに。 囲いに座ったり身を乗り出したりしない。巣の近くでの大きな音・踏み込み・光は、どれも卵と子ガメを危険にさらします。
  • 触れない、掘らない、動かさない。 卵を掘り出そうとしたり、子ガメを海へ「手伝おう」としたりしない。
  • テープや看板はそのままに。 犬は十分に遠ざけてください。

これは単なるマナーではありません。マルタはウミガメを守るのと同じように、その場所も守っています。訪れる人の役割はあくまで受け身です。離れて見て、あとは見守りチームに任せる。見るだけでなくもっと関わりたいなら、Nature Trust Maltaが季節を通じて見回りのボランティアを受け入れています。長く滞在するなら、現実的な選択肢です。

ウミガメや巣を自分で見つけたら

ウミガメの上陸、砂に残る新しい足あと、まだ囲われていない巣を見かけたら、近づかずにすぐ通報してください。連絡先はシンプルなので、ビーチに行く前に保存しておく価値があります。

  • ERA:2292 3500
  • Nature Trust Malta/野生動物レスキュー:9999 9505

いる場所と見たものを伝え、人や犬を近づけず、動物に光を当てないこと。早い通報こそが、マルタの多くの巣を間に合って守る方法なのです。

今シーズンの巣

巣の正確な場所は年ごとに変わり、しかも巣を守るために、あえて事前に公表されないこともあります。2026年7月下旬の時点で、ERAの公式ウミガメページには今シーズンの巣がまだ掲載されておらず、最新の記載は2025年のままでした。季節はもう始まっているのにです。これは心配することではなく、通常のこと。最新の、場所ごとの情報を得るなら、いちばん確実なのはERAの公式チャンネルとNature Trust MaltaのSNSを、訪れる直前に確認することです。そして、行った浜に活動中の巣があれば、囲われた砂地と看板を見た瞬間にたいてい分かります。[要確認:公開前にERAとNTMで2026年シーズンの確定した巣の場所を再確認すること。]

よくある質問

マルタでウミガメの巣はどこで見られますか?

産卵の実績がある浜は、マルタ本島のゴールデンベイ(Ramla tal-Mixquqa)、アイン・トゥフィーハ、ヌエイナ、アーディラ、そしてゴゾ島のラムラ・ハムラです。巣はフェンス・看板・テープで示され、ボランティアが見回っています。正確な場所は毎年変わり、事前に告知されないこともあるので、どこか特定の浜を当てにするより、訪れる直前にERAかNature Trust Maltaを確認してください。

マルタのウミガメの産卵シーズンはいつですか?

アカウミガメは6月ごろから産卵し、各巣は約50日後にふ化するので、ふ化は夏から9月にかけて続きます。7月下旬と8月がシーズンの中心です。この時期に北西部の浜にいるなら、フェンスと看板で囲われた砂地に注意してみてください。それが保護された巣で、あなたの立っている場所でシーズンが本番を迎えているしるしです。

マルタで子ガメがふ化するところを見られますか?

まれで、しかも巣を掘り返して見ることは絶対にできません。ふ化は夜に起き、見守りチームが静かに管理していて、健康な巣でも卵の数よりずっと少ない子ガメしか生まれないことがあります。2025年のある巣では104個の卵のうち22個だけでした。現実的な体験は、昼間に囲われた巣を見ることです。もしふ化に居合わせても、離れて、静かに、白い光とフラッシュは一切向けないでください。

マルタでウミガメの巣を荒らすとどうなりますか?

刑事犯罪です。マルタの生息地保護法のもとで、卵を壊したり持ち去ったりすると、卵1個あたり約€500から最大€2,400の罰金がかかり、産卵地そのものが保護区になります。法律以前に、光・音・掘り返し・踏み込みといった妨害は、ひと巣まるごと死なせかねません。ルールはシンプルです。距離を取り、夜は赤色ライトだけにし、迷ったら近づかずに通報すること。 ---