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マルタでキャンプ:合法的にテントを張れる場所

マルタのキャンプは「どこでも自由」ではありません。許可が必要で、場所も決まっています。合法的に泊まれるスポット、メッリーハ地区での許可の取り方、ベストシーズンまで、地元在住者が分かりやすく紹介します。

文:Ken(セントポールズベイ在住)公開日: 2026年8月17日

マルタで合法的にキャンプできる場所:マルファ、アイン・トゥフィーハ、コミノ、ゴゾの比較

マルタは、キャンプの行き先としてまっさきに思い浮かぶ場所ではないかもしれません。でも、星空の下で眠ることはちゃんとできます。ただし、正しい場所で、正しい手続きをすればの話です。まず押さえておきたいのは、マルタは「どこでも自由にキャンプできる」わけではないこと。静かな崖の上やビーチに勝手にテントを張ることはできません。キャンプが許されているのは決められた場所で、たいていは許可が必要です。ルールもしっかり見られています。この記事では、合法的にキャンプできる場所、許可の取り方、そしてベストシーズンを紹介します。

マルタのキャンプ:ひとことで

  • 野宿: 自由ではありません。指定エリア+許可が基本
  • 主なスポット: 北部のマルファ・リッジ/ラハラシュ。メッリーハの役所で許可(€10、日本円で約1,800円。直前申請は€40)
  • キャンプ場: アイン・トゥフィーハ(家族・キャンピングカー向き)、コミノ島のタル・フル(無料)
  • ベストシーズン: マルファは春〜初夏が中心。秋〜冬(9〜1月ごろ)は狩猟シーズンで許可が下りません。コミノやアイン・トゥフィーハは通年
  • 鉄則: 跡を残さない。ゴミは持ち帰り、自然を傷つけない

マルタで野宿は合法?

「好きな場所に張っていい」という意味ではありません。私有地には所有者の許可なく張れませんし、保護区の中も自由ではありません。ナチュラ2000の区域では、とくにグループの場合、環境当局(ERA)の許可が必要です。できるのは、キャンプ用に決められたエリアで、たいていは地元の役所で簡単な許可を取って泊まること。マルタには自然を見回るレンジャー部隊があり、その場所で何が許されるか教えてくれます。どのルールにも共通しているのは「跡を残さない」こと。草を刈らない、保護された木を傷つけない、ゴミは全部持ち帰る、です。

キャンプできる場所

いちばん有名なのは、島の北の先端、メッリーハ近くの半島マルファ・リッジ/ラハラシュです。低い茂みの広がる岬で、海の眺めがよく、木陰になる場所も少しあります。地元のキャンパーにも人気で、とくに夏はにぎわいます。ここはキャンプ用のゾーンが3つ決められていて(ラハラシュ・タル・マドンナ、タット・トゥンナラ、タル・ラメル)、事前にメッリーハの役所で許可(€10、直前申請は€40)を取ります。ひとつ、ガイドブックにあまり載っていない大事な点があります。この木陰のあるゾーンは、秋から冬の狩猟シーズン(だいたい9月1日〜1月末)のあいだ、役所が許可を出しません。春にも4月に短い閉鎖があります。つまりこの目玉スポットは、通年ではなく春から夏のものと考えたほうがいいです。[VERIFY: 狩猟シーズンの正確な期間と€10/€40の料金は、メッリーハの役所で確認]

設備が整った場所がよければ、アイン・トゥフィーハのキャンプ場があります。マルタのスカウト協会が運営していて、誰でも利用できます。水道と電気のある区画、トイレとシャワーがそろい、キャンピングカーにも対応。予約はオンラインで、当日ふらっと行く形ではありません。きれいな砂浜のすぐそばで、マイストラル自然公園を歩く海沿いの道の端にあたります。

コミノ島(マルタとゴゾ島のあいだの小さな島)には、タル・フルという指定キャンプ場があります。無料で、許可も予約もいりません。ブルーラグーンの日帰りボートが帰ったあとは、マルタでいちばん静かな場所のひとつです。しかもメッリーハの許可システムの外なので、狩猟シーズンでマルファが閉じている時期も使えます。焚き火は禁止です。コミノ島全体のことは、コミノ島の入島制限の記事もどうぞ。

ゴゾ島なら、北海岸のウィード・イル・アーリの谷あたりに、静かで景色のいい場所があります。迫力があって人も少ないですが、設備はほとんどありません。行くにはゴゾ島フェリーを使います。

許可の取り方

マルファ/ラハラシュのゾーンは、メッリーハの役所が、マルタのオンライン許可システムを通して発行します。流れはこうです。まず許可サイトに登録し、メッリーハの役所を選んで、キャンプの許可を探し、ゾーンを選びます。料金は€10(日本円で約1,800円)。直前(48時間以内)の申請は€40になるので、数日前に申請しましょう。なお、木陰のあるメインのゾーンは、狩猟シーズンの時期はそもそも許可が出ません(下の「いつ行く?」を参照)。日程を決める前に確認してください。もうひとつ注意点があります。このシステムは住民向けに作られていて、マルタのIDが前提になっています。旅行者には少し面倒なので、早めに始めて、困ったら役所に問い合わせるのが安心です。北部のスポットやフェリーへは、車があるとぐっと楽です。マルタでレンタカーは必要?も参考にしてください。

いつ行く?

時期は、どこでキャンプするかで変わります。マルファ/ラハラシュのゾーンは、実質的に春から夏だけの選択肢です。秋から冬の狩猟シーズン(だいたい9月〜1月末)は許可が出ず、春も4月に短い閉鎖があります。ほかのサイトでよく見る「春と秋がベスト」は、この目玉スポットには当てはまりません。マルファなら5〜6月がねらいめ。暖かいけれど、まだ真夏ほどではありません。木も日陰もないこの海岸は、マルタのトレイルランニングが10〜5月のものになるのと同じ理由で、真夏は日差しがこたえます。ただ、日本の夏休み(7〜8月)は、じつはマルファで許可が取れる時期と重なります。日よけと水をしっかり用意すれば、狙って行けるシーズンです。秋しか休めないなら、許可システムの外にあるコミノのタル・フルやアイン・トゥフィーハのキャンプ場が使えます。冬は、むき出しの岬だと意外と寒くて風が強いことがあります。

持ち物と、跡を残さないルール

多くの場所は設備がほとんどないので、自分でひと通り用意していきましょう。水、調理の道具、日焼け対策、救急セット。焚き火は多くの場所で禁止か制限されているので、キャンプ用コンロを使う前提で考えてください。そして何より大事なのが自然のルールです。保護された植物の上に張らない、草を刈らない、保護された松の木にロープを結ばない、ゴミはひとつ残らず持ち帰る。マルタの自然は狭く、たくさんの人が使います。跡を残さないことが、キャンプできる場所を守り続けることにつながります。

屋根がほしいなら:グランピング

テントや許可が面倒に感じるなら、マルタやゴゾ島には、グランピングやエコロッジも増えています。ベルテントやドーム、ちゃんとしたベッドのある農家など。手続きなしでアウトドア気分が味わえます。はじめてのときや、暑い時期には、ちょうどいい選択肢です。

よくある質問

マルタで野宿(ワイルドキャンプ)は合法ですか?

好きな場所に自由にテントを張る、という意味ではできません。キャンプは決められたエリアに限られ、たいてい許可が必要です。私有地は所有者の許可なく使えませんし、保護区(ナチュラ2000)はERAの許可が要ります。国のレンジャー部隊が自然エリアを見回っています。許可された場所だけで、許可を取り、必ず跡を残さないようにしましょう。

マルタのどこでキャンプできますか?

主なスポットは北部のマルファ・リッジ/ラハラシュ(メッリーハの役所で許可)。ゾーンが3つ決められていて、海の眺めもよい場所です。アイン・トゥフィーハにはスカウト協会運営の家族やキャンピングカー向きのキャンプ場があり、コミノ島には無料の指定地タル・フル、ゴゾ島にはウィード・イル・アーリの谷あたりに静かな場所があります。設備は基本的なものか、ほとんどない場所も多いので、準備をしっかりと。

許可は必要ですか?いくらかかりますか?

マルファ/ラハラシュのゾーンは必要です。メッリーハの役所が、オンラインの許可システムで発行します。料金は€10(約1,800円)で、直前(48時間以内)の申請は€40です。数日前に申請しましょう。ただし狩猟シーズンの時期は、メインのゾーンの許可はそもそも出ません。コミノ島のタル・フルなら許可は不要です。行く前に、最新のルールを役所で確認してください。

キャンプのベストシーズンは?

場所によります。メインのマルファ/ラハラシュは春から夏だけです。秋から冬の狩猟シーズン(だいたい9〜1月)は許可が出ず、4月にも短い閉鎖があります。マルファなら5〜6月が理想的。夏は暑くて日陰も少ないので、水と日よけを忘れずに。コミノやアイン・トゥフィーハのキャンプ場は秋も使えます。

コミノ島でキャンプできますか?

はい、島の指定キャンプ場タル・フルでできます。許可も予約もいりません。焚き火はできません。ブルーラグーンの日帰り客が帰ったあとは、マルタでいちばん静かにキャンプできる場所のひとつです。メッリーハの許可システムの外なので、秋も利用できます。ただし島にはほとんど何もないので、必要なものはすべて持っていきましょう。