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マルタの語学学校に学費を送る:日本の銀行から送ると、実はいくら取られるのか

マルタの語学学校への学費送金、銀行窓口だと8,500円+為替スプレッド1〜3%。Flywire対応校なら学生の手数料はゼロです。三菱UFJ・三井住友・みずほの手数料も比較しました。

文:Ken(セントポールズベイ在住)公開日: 2026年8月1日

日本の銀行からの送金は手数料3,000〜8,500円に加えて1〜3%の為替スプレッドがかかりますが、学校の支払いポータルなら学生側の手数料は原則ゼロです。

日本の銀行からマルタの語学学校へ学費を送金すると、請求額の3〜5%が送金そのもので消えることがあります。銀行が表示している手数料(3,000〜8,500円)は、そのうちの一部でしかありません。残りは為替レートの中と、送金の途中に入る「中継銀行」の中に隠れています。

送金ボタンを押す前に、学校に聞いてほしい質問がひとつあります。「FlywireかTransferMateで払えますか?」です。マルタの学校のいくつかは、すでにこの仕組みに対応しています。対応校であれば、学生側の手数料は基本的にかかりません。

「うちは銀行振込だけです」と言われたら――この記事の残りは、その場合にどうやって損を最小限にするか、という話です。

この記事の要点

  • 学校の請求はほぼユーロ建て。そして規約にはたいてい「銀行手数料はすべて送金者負担」と書かれています。途中で差し引かれた分は、あなたの責任になります。
  • 日本の銀行からの送金には、コストが3つあります。送金手数料(3,000〜8,500円)、中継銀行手数料(全額負担を選ぶと2,500〜3,000円程度)、そして為替スプレッド(実勢レートより1〜3%不利、手数料としては表示されない)。
  • 窓口ではなくアプリで。 みずほの窓口送金は8,000〜8,500円ですが、みずほダイレクトなら5,000円です。
  • 調べた5校のうち4校がポータル対応。Alpha・Gateway(GSE)・inlinguaはFlywire、ClubClassはTransferMate。Maltalinguaは銀行振込のみでした。
  • 手数料は2026年7月時点。 銀行の料金表は変わります。送る前に必ず最新のページで確認してください。

「銀行手数料は送金者負担」の本当の意味

国内の振込なら話は簡単です。10万円送れば、相手には10万円が届きます。

海外送金はそうなりません。お金はSWIFTという仕組みを通って動き、その途中で中継銀行(コルレス銀行)を1〜2行経由することがあります。あなたも学校も選んでいない銀行です。そしてその一行一行が、送金中の金額から手数料を差し引く権利を持っています。

つまり学校の規約が「手数料は全額あなた持ち」と言っているとき、それは「請求額に足りない金額が届いたら、差額はあなたが払ってください」という意味です。学校はきちんと請求してきます。全額入金されるまで席を確保しない学校もあります。

対処法は2つです。ひとつは送金時に「OUR(送金人負担)」を選ぶこと。銀行が中継銀行手数料を先に徴収し(三菱UFJなら約3,000円)、学校には満額が届きます。もうひとつは「SHA(折半)」。目先は安く済みますが、学校に届く額が請求額を下回る可能性があります。

学費の送金なら、OURを選んでください。3,000円払って「入金不足トラブル」を消せるなら、安いものです。

払い方は4つ

  1. 日本の銀行から送金する。 いちばん一般的で、たいていいちばん高い方法です。送金手数料、中継銀行手数料、為替スプレッドの3つが重なります。そして最後のスプレッドがいちばん大きく、しかも目に見えません。銀行は「手数料」を取るのではなく、単に実勢より悪いレートを提示するだけだからです。

  2. Wiseを使う。 少額の固定手数料+変動制の割合、という料金体系で、レートは実勢レート(ミッドマーケットレート)――Googleで検索したときに出てくる、あの数字です。銀行の上乗せレートではありません。多くの人にとって、メガバンクの送金よりはっきり安くなります。ただし口座開設と本人確認が必要なので、締切前日ではなく、2週間ほど前に済ませておいてください。

  3. Flywire(フライワイヤー)。 留学生の学費決済のために作られたプラットフォームです。学校からリンクが送られてきて、ユーロの請求額を入力すると、円でいくら払えばよいかが表示されます。Alpha School of Englishは「推奨の支払い方法」としてFlywireを挙げ、「隠れた銀行手数料がなく、卸売レートを使える」と説明しています。GatewayもFlywireのポータルを運用しており、inlinguaの2026年版規約にも記載があります。

  4. TransferMate。 発想は同じで、運営会社が違います。ClubClassが採用しており、TransferMateの教育向けサービスは「自国通貨で支払え、学生側の負担はゼロ」とうたっています。

ひとつだけ注意を。ポータル各社が強調しているのは「手数料がかからない」という点で、これは事実です。ただし、利益は為替レートの中に入っている可能性があります。ですから、ポータルが提示してきた円の合計額を、「ユーロの請求額 × 実勢レート」と比べてみてください。差が小さければ、そのポータルは良心的です。大きければ、Wiseのほうが安いかもしれません。2分の計算で、数万円が変わります。

どの学校が、どの方法に対応しているか

学校 確認できた支払い方法 規約の記載
Alpha School of English Flywire(推奨)、PayPal、銀行振込、Revolut Flywireは「隠れた銀行手数料をなくす」と説明
Gateway School of English(GSE) Flywireポータル、銀行振込 銀行振込の手数料は「学生負担」
inlingua Malta Flywire、銀行振込 2026年版の規約にFlywireの記載あり
ClubClass TransferMate、銀行振込 「自国通貨で支払い、学生の負担はゼロ」
Maltalingua 銀行振込のみ 「銀行手数料はすべて依頼人負担」

この表に自分の学校がなければ、「たぶん対応しているだろう」と考えないでください。入学担当に直接メールで聞くのが確実です。

日本のメガバンク、手数料比較

2026年に各行が公表している送金手数料です。どれも為替スプレッドは含んでいません。

銀行 ネット/アプリ 窓口 中継銀行手数料(送金人負担時)
三菱UFJ 2,500〜3,000円 7,000円 約3,000円
三井住友 3,000〜3,500円 7,000〜7,500円 最新の料金表で確認
みずほ 5,000円(みずほダイレクト) 8,000〜8,500円 2,500円

3行とも結論は同じです。窓口に行かず、アプリで送る。 同じ送金をわざわざ窓口でやると、4,000〜5,000円ほど余計にかかります。

1円も送る前に、学校に確認すること

入金前に、この3つを入学担当に送ってください。

  1. 今回の請求は、FlywireまたはTransferMateで支払えますか? 可能であれば決済リンクを送ってください。
  2. 銀行振込にした場合、中継銀行手数料が差し引かれて着金額が不足したら、その差額はこちらが負担するのでしょうか?
  3. ビザが下りなかった場合、デポジットは返金されますか?

3つめは送金の話ではありませんが、いちばん聞き忘れられる質問です。申し込み方法をまだ決めていないなら、エージェント経由と直接申し込みの違いを先に読んでください。どちらが実際にお金を扱うのかが変わります。デポジットを払ったあとの扱いは学校によって大きく違うので、各校のキャンセル・返金規定の比較も合わせてどうぞ。

よくある失敗

銀行の手数料を「総額」だと思っている。 違います。為替スプレッドを1〜3%足してください。学費3,000ユーロ(約55万円)なら、スプレッドだけで送金手数料より高くつくことも珍しくありません。

窓口から送ってしまう。 ほぼ最も高い方法です。同じ送金がアプリなら数千円安くなります。

学費の送金で「折半(SHA)」を選ぶ。 少し節約したつもりが、「請求は3,000ユーロですが2,965ユーロしか着金していません」と学校から連絡が来て、35ユーロの差額のためにもう一度送金手数料を払うことになります。

送金を最後の1週間まで放置する。 Wiseの本人確認も、8月の忙しい時期に学校からFlywireのリンクをもらうのも、数日かかります。送金自体も着金まで2〜5営業日を見ておいてください。

ビザの状況を確認する前に払ってしまう。 非EU国籍なら、マルタで英語留学、非EU国籍だとビザは必要?と、90日を超える場合の長期(D)ビザを先に読んでください。ビザ申請では支払い証明を求められることが多く、それが「何を先にやるか」の順番を決めます。留学先自体をまだ迷っているなら、費用の比較はマルタ vs アイルランドから始めるのが早いです。

現地に着くとすぐ、もうひとつの疑問が出てきます。「マルタの銀行口座は要るのか?」――ほとんどの場合、要りません。マルタで銀行口座は必要かにまとめてあります。渡航自体がまだなら、日本からマルタへの行き方も、この予算のもうひとつの大きな数字です。

よくある質問

マルタの語学学校の学費は、どうやって払うのが一番安いですか?

学校がポータルに対応していれば、それがいちばん安いことが多いです。Alpha・Gateway・inlinguaはFlywire、ClubClassはTransferMateを使っており、学生側の手数料は原則かかりません。銀行振込しか受け付けない学校なら、Wiseがメガバンクより安くなるのが普通です。実勢レートで両替されるため、銀行の上乗せレートを避けられます。

Flywireは、為替レートとは別に学生から手数料を取りますか?

学校側の説明では、Flywireは隠れた銀行手数料をなくし、卸売レートを使うので、学生に別途手数料はかからない、とされています。ただし当日あなたに提示されるレートまでは、こちらでは保証できません。**「ユーロの請求額 × 実勢レート」と、提示された円の合計を必ず比べてください。**差が大きいと感じたら、Wiseでも見積もりを取ってみてください。

三菱UFJ・三井住友・みずほ、海外送金はどこが一番安いですか?

2026年の公表手数料で見ると、ネット送金は三菱UFJの2,500〜3,000円が最安、三井住友が3,000〜3,500円、みずほダイレクトが5,000円です。ただし手数料は総コストの一部にすぎません。多くの場合、為替スプレッドのほうが効いてきますし、これは銀行によっても日によっても変わります。どの銀行でも、窓口ではなくアプリを使ってください。

中継銀行手数料が引かれて、請求額より少ない金額しか学校に届かなかったら?

差額はあなたの負担になります。マルタの学校はたいてい「銀行手数料はすべて学生負担」と定めているので、不足分が残ると入金未完了の扱いになり、席を確保してくれない学校もあります。これを避けるには、送金時に**「OUR(送金人が全額負担)」**を選んでください。2,500〜3,000円ほど余計にかかりますが、この問題は完全に消えます。 ---